雪氷熱の利用
雪氷熱エネルギー利用は、雪や氷の持つ冷却エネルギーを、
農作物の冷蔵や居室の冷房などに利用するものです。
雪氷熱エネルギーを、雪室への貯蔵などにより、作物の保存に活用することで、
鮮度保持や、糖度の増加などの効果が得られ、商品の付加価値向上につながります。
本県では、この雪氷熱エネルギーを活用して、様々な県産品が開発されており、
雪が貴重な地域資源として役立てられています。
みちのく雪むろ米は、安定した雪室貯蔵施設で大切に保管されているので鮮度を保ちおいしさを逃がさず、一年中新米のおいしさが味わえます。
【問い合わせ】みちのく村山農業協同組合村山営農センター(村山市)
【利用施設】JAみちのく村山零温雪室倉庫
刈り取った米を、玄米のまま雪の冷却エネルギーで冷温に保たれた貯蔵庫に保管します。大きなチルド室と同じ状態となり1年を通してほぼ新米と変わらない味を得ることができます。
【問い合わせ】沖の原機械利用組合(舟形町) 0233-32-2435
【利用施設】穀類等乾燥調製貯蔵施設「利雪型貯蔵庫」
梅雨から夏の間に米は食味が落ちると言われていますが、電気を一切使わず0℃~2℃の低温、70%~80%の高い湿度を保つことができる雪室に保管することで新米同様の鮮度を実現しました。
【問い合わせ】マルシチ米穀株式会社(飯豊町)
【利用施設】飯豊町雪室施設
地元産の玄蕎麦を雪室(温度5度・湿度70%)に貯蔵して低温熟成した「でわかおり」と「最上早生」をブレンドし、石臼で自家製粉したそば粉100%手打ち十割そばです。甘みとコシのある田舎そばです。
【問い合わせ】ゆきむろそば(村山市) 山形県村山市土生田1018-2 0237-58-2506
【利用施設】村山市雪室施設
外気が30度を超える夏でも、雪の冷熱を利用し、気温5℃前後、湿度90%の雪蔵で保存。乾燥や劣化を防ぎ、室温貯蔵に比べ、食味の美味さ、舌触り、粘りのほか、還元糖もアップします。
【問い合わせ】明友庵/株式会社明友(尾花沢市)
【利用施設】明友庵尾花沢雪蔵
かおり高い極稀少品種「まぼろし」と、山形県の特産品種の「でわかおり」を自然乾燥・低温製粉したこだわりのそば粉を、丹精込めて打ち上げました。独特なコシと気品ある香りが自慢の逸品です。
【問い合わせ】水源の郷交流館手打ちそば処「ほたる」(小国町)
【利用施設】㈱いいで雪室研究所
米どころ大江町で収穫した酒米『美山錦』を高度精米し、朝日連峰の湧水を使用して造られた『大江錦』の初しぼりを雪室に7カ月貯蔵して低温熟成さています。飲み口がよく、ついつい手が出てしまいます。
【問い合わせ】大江町酒販会/大江町観光物産協会(大江町)
【利用施設】コンテナ式大江雪むろ
蔵人が丹精込めて造ったお酒をビン詰めし最高気温が零度を下回る時期に雪の中に囲いました。雪の中で柔らかくとけだした米の旨味が雪解け感じさせ春の訪れを教えてくれるかの様です。
【問い合わせ】株式会社六歌仙(東根市)
【利用施設】雪被覆
尾花沢市内の集落で結成された「宮沢翁塾」のメンバーが、幻の米「さわのはな」の復興と地域の活性化を目標に作り上げた「幻酒翁山」をさらに雪むろで貯槽し熟成させ付加価値を高めたお酒です。
【問い合わせ】宮沢翁塾/尾花沢市宮沢地区公民館(尾花沢市)
【利用施設】尾花沢市役所雪山
全仕込を小仕込に統一、震災から三季醸造を取り入れました。手仕事に重きを置き、造る歓びが溢れる酒を醸して参ります。商品はもろみ毎の瓶詰となり、全てが瓶貯蔵。一部雪室での貯蔵を行い拡大予定。
【問い合わせ】株式会社鈴木酒造店長井蔵(長井市)
【利用施設】㈱いいで雪室研究所
仕込水に飯豊山の雪解け井戸水を使用しスッキリと柔らかな酒。霊峰飯豊山の麓にいだかれて、常時0度~3度の気温を保たれた雪室で長期低温貯蔵し熟成されたお酒はひと味違った美味しさです。
【問い合わせ】若乃井酒造株式会社(飯豊町)
【利用施設】飯豊町雪室施設
生豆を雪室に貯蔵し、自家焙煎した「雪室熟成珈琲」。
雪室で珈琲豆を熟成させると不快な香り成分が減少して、アロマの香りが際立つ珈琲になります。
【問い合わせ】農家レストランこしゃる(飯豊町)
【利用施設】飯豊町雪室施設
和合りんごを冬の間雪の中で凍らないぎりぎりの温度の中、湿度が90%以上の所で美味しく保存しました。酸味が抜けた甘くまろやかで、みずみずしいりんごになります。
【問い合わせ】朝日町観光協会(朝日町)
【利用施設】雪被覆
雪地帯の自然薯は、雪の積もった土の中で熟成するため、とても甘くこくのある味になります。春から夏まで一定温度に保たれた雪室で高湿度かつ低温度で保存されるのでより熟成が進み通年美味しく楽しめます。
【問い合わせ】大石田町新作物研究会(大石田町)
【利用施設】次年子雪蔵
大根、人参、白菜、キャベツ等の野菜を概ね60日間雪中に貯蔵します。凍結を防ぐ野菜の自衛本能によって甘みが増し鮮度も失われません。
【問い合わせ】まゆの里(新庄市)
【利用施設】雪被覆
雪菜は雪の中で育つ珍しい野菜です。11月中旬~12月上旬にかけて、畑で育った雪菜を収穫し、稲わらと土で囲い雪の降るのを待ちます。雪の中で自分自身の葉を栄養源としてのばした「とう(花茎)」を食します。
【問い合わせ】米沢市上長井雪菜生産組合(米沢市)
【利用施設】雪被覆
「行者にんにく」と「ニラ」を交配することにより、収穫期間の長い、栄養価の豊富な「行者菜」。行者菜には硫化アルカリがたっぷり。食べておいしい、体にもうれしい健康野菜。雪室を利用して通年出荷。
【問い合わせ】行者菜生産グループ(長井市)
【利用施設】飯豊町雪室施設
雪見た目はただのじゃがいも。でも食べるとびっくり!しっとりしていて甘い「雪室じゃがいも」です。雪室の中で、じゃがいもは「自分の身を守れ!!」と体内のでんぷんを『糖分』に変え糖度が通常の倍に上がります。
【問い合わせ】中津川むらづくり協議会 又は (有)中津川エフエフ 0238-77-2266
【利用施設】飯豊町雪室施設